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門脈シャントを一般治療と新型乳酸菌の併用により非常に良好な一例

当院2件目(セカンドオピニオン)
種類:チワワ
名前:ピノちゃん
   2003.9.28日生まれ(14歳)♂
来院地域:名古屋市中川区

門脈-シャント(門脈-体循環シャント)とは

正常な犬では、腸管から吸収されたアンモニアや細菌の毒素は門脈内を通って肝臓に入り無毒化させるのですが、この門脈と全身の静脈の間をつなぐバイパスとしての静脈が存在している事を言う。

この静脈が存在すると、肝臓で処理されないまま直接全身にまわってしまう。このような血管の異常結合が先天的、後天的に生じたものを門脈-体循環シャント(shunt:短絡)と呼び、有害物質の血中濃度が増大して多くの障害をひきおこす事になる。(特に嘔吐、昏睡状態)

原因

門脈と静脈のシャントは、主に先天的の血管の結合異常で、シャントの仕方によって次のような種類がある。

門脈-後大静脈シャント

門脈-奇静脈シャント

胎生期の静脈管開存
(肝臓内に存在し、胎生期には血流はあるが正常動物では出生後、退縮して閉鎖する)などが代表的なものである。

経過状況

2017年12月17日
初診日。7才の時に総合病院においてMRI、カラードップラー等の使用によりシャントと言われた。肝内性か?肝外性か?に関しては覚えていないが手術不可能と言われた。内科治療は続けてきたが、今夏より嘔吐の回数が頻繁になりかなり体力を使っていてどうにかできないか?との事で来院。食事は病院より処方された肝臓サポートを強制的に与えている。

当院に来院される前の嘔吐は直近で、11/22、11/26、12/1、12/6、12/9、12/11、12/13、12/14と頻回でかかりつけ病院において制吐剤として、セレニアの注射を毎回、注射してもらっていたとの事。

初診日における体重は1.95kgであり、BCS 1/5(ボディコンディションスコアという体格表で痩せすぎを1、太りすぎを5、丁度よい体格の範囲を3とする。)
口腔内脱水5-7%を認める。

かかりつけ医での内科治療は以下のものになります。

ラクツロース: 便をわざと軟便にする事により、腸内細菌が作り出す毒素を便から排出させる液体の薬を処方されている。
フラジール: 腸内細菌類を過剰増殖させないように、腸内に存在する寄生虫よりも小さい原虫を殺滅させる内服薬を処方されている。
ウルソ: 肝機能を良くさせるための強肝剤の処方をされている。
スパカール: 肝臓で造られた老廃物を肝臓内よりより早く排出させるための胆管拡張剤を処方されている。
経口BCAA製剤: アミノ酸製剤として良質のタンパク源を必要とするため、アミノレバンを処方。これは血中に入ったアンモニア濃度を少なくさせるために処方。
食事療法(肝臓サポート): 低タンパク食を与えたいが、一度に与えるとタンパク濃度が急に増加するため少量を頻回、強制的に与えている。極端な低タンパク食は低タンパク血症を助長するのでさけている。

 

上記の様に一般治療としては素晴らしく完全に西洋医学の王道を走っている。
私から見ると文句の付け様もなく、今の獣医療の出来る最先端治療を行われている。
素晴らしいかかりつけ医さんである。正に“獣医師”と呼ぶに完全に値するものである。しっかりと文献等をお読みになられ、ピノちゃんにとってこれ以上のないベストな獣医療をなされている事に対して、頭が下がる思いでおります。

では当院でのフォローは何か?
頻回嘔吐をなくしてピノちゃんにとって楽な状態を作る事とする様な裏わざを必要と考える。

まずは亜鉛製剤の使用である。これは近医にて処方されていない唯一の物となる。想像するにこの亜鉛製剤は過剰投与になると嘔吐を引き起こすため未処方で見守っているかと思われる。
1kgあたり5~10mg/kgの12時間毎の投与が理想とされているが、当院においてもこれ以上の嘔吐はピノちゃんの体力を奪うため、3mg/kgでの使用を選択する。

門脈-体循環シャントにおいては、手術を行えない以上、腸内細菌層の乱れをなくし、細菌の作り出す不良な毒素を作らない事を第一番と判断する。よってここは当院オリジナルの新型乳酸菌を使用する事により腸内細菌の過剰増殖を防ぎ、アンモニア等の毒素を極力作らなくさせる事にするため処方を迷わず決定とする。

初診日においては、心臓の弁膜症とまでは確定できないが明らかに興奮性心雑音が聴取されるも現状にてかなり多くの内服を処方されているため心雑音に関しては何回か?聴心してからとする。

新型乳酸菌の処方に対する考えとして、アンモニア等の細菌を作り出す毒素を減少させる事のみならず7年の間に体の免疫力も落ち、BCS 1/5になっているため、免疫力の上昇も狙いに入っている。

当日の治療及び処方について

11月末より当院来院までの間に嘔吐を8回も起こしていた事により脱水5-7%を認めるため

皮下点滴による脱水の補正。

新型乳酸菌を40日分処方する。

亜鉛を3mg/kgで1日2回処方する。

その他、かかりつけ医にてもらっている内服薬は併用としてこれは必須とするものとする。

 

2018年1月14日
来院。元気上昇、食欲も上昇。一番目安となる嘔吐については12/31、1/7、1/12に食べすぎでの過食嘔吐である(未消化物)もののみ確認。 初診日の様なアンモニア上昇による頻回嘔吐は全く認められない。

まだ体重の上昇は認められないが、明らかに嘔吐が完全になくなった事により元気が上昇して食欲も亢進している。

両眼に結膜炎が認められるため、抗生物質点眼を処方する事とする。視診、触診にて貧血、脱水を認めず。腹水の貯留もなく、腹部圧痛、触診可能なリンパ節の腫大も認められない。

※今後の方針に関しては、腸内細菌層の乱れを整えていく事。BCSの改善をはかるための免疫力の上昇、生活の質の改善(QOL)を第一として副作用のない治療を行っていく事とする。
新型乳酸菌30日分、亜鉛を30日分処方して、もし、何かあれば連絡をしていただく事とする。

回想:今回の門脈-体循環シャントにおける治療はかかりつけ医による最先端獣医内科療法が行われている事。ここまで徹底した内科医療を行えれるドクターは、そうそう存在しない。当院においては、西洋の治療として踏み込むことができる所は亜鉛製剤の投与のみで、内科診療においては、踏み込む余地はない。

しかしながら、嘔吐が頻回では体力のないピノちゃんの負担になるため先日NHKスペシャル「万病撃退!腸が免疫の鍵だった!」にあった様に腸内細菌層を整えて腸管免疫力を上昇させていく予定でいる。

万が一、新型乳酸菌による治療で限界が見え始めたら他の副作用のない製剤も引き出しの中に持っている。

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犬の糖尿病を新型乳酸菌を用いて良好な一例

当院2件目(セカンドオピニオン)
種類:T.プードル
名前:ロビンちゃん
   2007.7.21日生まれ(10歳)♀
来院地域:岐阜県多治見市

経過状況

2017年1月7日
当院初診日。5ヵ月前に血糖値400にてインスリン注射療法(ノボリン2IUの1日2回)を開始。糖尿病性白内障と糖尿病時独特の多飲多尿(たくさん水を飲んでその分多量の尿をすること。)を認める。前回血糖値測定時GLU(グルコース)164との事。この時点でノボリン2IUを1日2度注射しているとのこと。
当院において血糖値をコントロール出来る一番の自然療法製剤は当院オリジナル動物用新型乳酸菌であるため、これを処方する。(1日2回服用)

食事は、私が監修している、犬ごころ
(糖&脂コントロール) を与えていらっしゃるとの事です。


※この新型乳酸菌の使用に踏み切ったのは、私の義理の母が糖尿病であり血糖値600以上。これを聞いて人間用の新型乳酸菌を服用して1ヵ月後にかかりつけの内科にて血糖値100台へ。ドクターより「何か飲んでいますか?そうでなければこんな数値が出る事はない。」と言われ、「義理の息子がどうぶつクリニックを開院しているため、相談したら人間用新型乳酸菌が良いと言われ服用しています。」と答えた。そのドクターからの依頼により、私が顧問獣医師を勤めるグランヒル大阪の人間用新型乳酸菌の文献、パンフレットを義理の母に渡し、担当ドクターに渡してもらう。
1月27日
血糖値123にてノボリンの使用量を減らしてもらう様に指示。以後3週間毎に当院に受診してもらう事とする。
3月11日
血糖値584へ急上昇する。この時点でノボリンは2単位使用しているとの事。一時的なリバウンド(跳ね返り)のためノボリンは増量させないように伝える。
3月29日
血糖値150へ。この時点でノボリン2IUの1日2回注射している。
5月13日
血糖値451へ。これも再度のリバウンド(跳ね返り)のためノボリンの増量はせず、2IUのままにしてもらう。
6月23日
血糖値145。多飲多尿あり。食欲にムラが認められるため診察。上~下腹部の圧迫を認め治療を行う。
7月15日
血糖値89へ。使用しているインスリンの量は変えていない。ホームドクターは「なぜ血糖値が一気に落ちたのか?不明です。」との見解あり。
ホームドクターには新型乳酸菌を服用している事は伝えていない。
この時点で確実に新型乳酸菌が自然と膵臓にあるインスリン分泌細胞の存在するランゲルハンス島に自らのインスリンを出すようなメカニズムに換わっている。と判断し、インスリン(ノボリン)を半量の1IUの1日2回に減らしてもらう。
今回も新型乳酸菌を3週間処方する。体質がなれてきているため、このインスリン濃度で使用してもらう。

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多量ステロイド治療による唾液腺周囲腺炎を自然療法薬を用いて良好な一例

当院2件目(セカンドオピニオン)
種類:ロングコートチワワ
名前:ロミオちゃん
   2008.7.1日生まれ(7歳)♂
来院地域:愛知県犬山市

病状

他院にて3週間前に病理検査により唾液腺周囲腺炎と診断。
この日よりステロイドを1日2回処方。ステロイドに頼りたくないとのことで、早めに当院へ転院。

経過状況

2016年5月18日
当院初診日。本年4月末に他院にて病理検査により唾液腺周囲腺炎と診断。
免疫介在性で、これにより更に発熱を伴っているのではないか?とのこと。
ステロイドを毎日2回経口投与。心臓弁膜症あり、レバインIII/VI。
右の耳下からのど周囲をマフラーで巻く様に左の耳下まで、約5cm大の塊状物が、取り囲んでいる。
両下顎リンパ節及び耳下腺リンパ節腫大著しい。
本日より当院での治療に入る。自然療法薬開始。抗生剤も併用。
ステロイドを1日に2回から1日1回へ。脱ステロイド開始。
5月29日
唾液腺周囲の塊2/3へ。発熱は39℃代を維持しており40℃は以前のように超える事はない。
全身Ly節正常。健康チェックのため尿検査もしていただきたいとの事。問題なし。
本日より同量ステロイド2日に1回へ。前回と同薬を処方。
食欲低下の場合のみ、非ステロイド性の食欲増進剤をとんぷく服用していただく。
6月11日
唾液腺周囲の塊状物さらに減少。発熱を認めず。全身Ly節正常。
ステロイドを2日に1度としたためステロイドのない時に食欲なし。
前回お渡しした食欲増進剤にて食欲良好。
6月26日
唾液腺周囲の塊状物全く認めず。但し、耳下腺及び下顎リンパ節腫大。
ステロイドを5日に1回、1日1回とする。
7月9日
唾液腺の塊状物完全に消失。発熱全く認めず。全身Ly節全て正常。
本日よりステロイド完全にストップ。自然療法薬と念の為抗生物を併用。
まだステロイドを完全ストップにしたばかりなので、状態を追ってこの症例集にて記載していく予定です。
7月30日
元気、食欲あり。以前のように食べむらを認めず。全身の体表リンパ節の腫大は一切認めず。
更に、調子の悪いときは発熱があったが、一切なしとのこと。
今回より、抗生物質の処方はなし。自然療法薬のみとする。
抗生物質を完全にstop。抗生物質をなくすため、自然療法薬の処方は二週間として処方する。
8月13日
元気上昇、食欲上昇。体重増加。発熱も認められず、動きがいい。全身の体表リンパ節の腫大を全く認めず。
勿論、がっちりと珊瑚のように頚部に食らいついていた唾液腺周囲腺炎は完全に消失。
毛質、毛づやもよく、ふわふわになっている。
本日より、自然療法薬のみの投与にしていき、唾液腺周囲腺炎は、あってはならないものであるという事を体にしっかりと覚えさせていき、全身の免疫力を上げていく事とする。

オーナー様いわく、まさか本当に良くなるとは思わなかったとのことです。
これが正にオーナー様の本音だと思います。治療は一般的な西洋治療のみが存在するわけではありません。
この子の治療は、腸管粘膜活性療法にておこなっております。
自然療法薬を用いた治療は全て腸管粘膜活性療法にての治療になります。

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再発の多発性関節炎を自然療法薬を用いて寛解状態で良好な一例

当院2件目(セカンドオピニオン)
種類:チワワ
名前:Nico(ニコ)ちゃん
   2012.6.4日生まれ(4歳)♀
来院地域:北名古屋市

病状

多発性関節炎とは、免疫介在性関節炎とも呼ばれ、本来、自分の体を守るべき免疫系が、何らかの理由で、この免疫システムが壊れてしまい、自分の体の一部である関節を攻撃してしまう疾患です。びらん性関節炎と非びらん性関節炎とに分かれて呼ばれており、びらん性関節炎の方が重症になりますが、犬における発症率は1%程度と言われています。全身の関節に痛み、こわばり、関節の腫大を認めます。
多発性関節炎の発見は著しく難しく、大学付動物病院、動物高度医療センターなど、の3次病院で初めてわかることが多い難病となります。
今回の症例は、なんと1件目の病院にてCRP(炎症指数)と、関節液の抽出を行い確定された極めて珍しい症例となります。

経過状況

2015年9月15日
当院初診日
ステロイドを1日おきに0.6mg/kg使用しているとのこと。
腸管免疫活性療法を行うことで間違って攻撃をしている自分の関節を攻撃しない様にして正常の免疫力を取り戻すことにする。現在使用しているステロイドを3日に1度とする。
9月29日
関節のこわばり、痛みを認めず本日より同量のステロイドを4日に1度とする。
10月14日
関節すべてにおいて痛みや跛行(足を上げるなど)の動作が全く認められないため本日より同量ステロイドを5日に1度とする。
10月28日
関節の動きはオールクリアーにて本日よりステロイドを6日に1度とする。
11月11日
各関節オールクリアー、痛みを認めない。本日よりステロイドを7日に1度とする。
11月25日
各々の関節を全く痛がらないため、本日よりステロイド、stop。自然療法薬のみの投与とする。
12月17日
ステロイドをストップして、自然療法薬のみの投与にて、再発を全く認めない。
2016年3月2日
ここまで再発を認めない。次回より自然療法薬の減量に入る。

多発性関節炎は、ステロイド治療においても寛解をすることがあり、実際、ニコちゃんの場合1度ステロイドで寛解に至っています。
今回の治療の目的は、自ら壊してしまった自分の免疫力を元に戻すこととし、元に戻った自分の免疫力を上昇させることとする。
再発の出ない事を目的としています。

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脂肪織炎を自然療法薬を用いて安定している一例

当院3件目(サードオピニオン)
種類:パピヨン
名前:レナちゃん
   2006年8月30日生まれ(9歳)♀
来院地域:愛知県春日井市

病状

脂肪織炎とは正式名称を無菌性非化膿性脂肪織炎といいます。かなり長い名称ですが、漢字を区切って考えて見ましょう。無菌性なので、細菌(バイ菌)は存在していません。細菌(バイ菌)が存在していないので膿む事がありませんので非化膿性となります。最後に脂肪織炎とつきますので脂肪組織で炎症が起こっている症状ということになります。体の仕組みは、通常、自分以外の物を攻撃し、自分の体は絶対に攻撃しないように出来ています。その免疫力が間違ってしまった病気になります。

レナちゃんは、前院にて病理検査を実施し、無菌性非化膿性脂肪織炎と確定されました。

今回のレナちゃんはM.ダックスフントではなくパピヨンになります。今まで、脂肪織炎をみてきて、M.ダックスフント以外の子は、M.プードルとレナちゃんだけになります。通常の治療はステロイドになります。それでもダメならステロイドを増量していき、Maxでもダメなら免疫抑制剤の使用になります。
レナちゃんの初発病変は、2011年6月13日に右側肩下(脇上)のしこりの出現になります。
2012年6月4日に再々発。ステロイドとサイクロスポリンを使用。その間にも何度か再発あり。状態の悪い時は、じっとしていて動かない。その間も、ステロイドと免疫抑制剤の服用をされていました。

経過状況

2015年9月13日
当院初診日。
7月3日に右肩部にしこり出現、ここまで3年間にもわたり、ステロイド、免疫抑制剤を服用。オーナー様もステロイド、免疫抑制剤は体にとって有害であるということを理解されており、当院診察となりました。
免疫抑制剤を完全にストップ、ステロイドの減量を開始。自然療法薬の服用を開始。聴診にてレバインⅡ~Ⅲの心臓弁膜症を認める。心臓弁膜症の治療も開始。
9月26日
右肩部のしこり消失。
さらにステロイドを減量。
今回のステロイドの減量を最後と考える。ステロイドのいきなりのストップではリバウンド(はねかえり)が現れるため、そこの見定めを大切にする。
自然療法薬を継続。
10月10日
しこりの出現は全く認めず。その他の部位にも認められない。
尿失禁(尿漏れ)があったのも自然療法薬でストップとのこと。
同じく自然療法薬を継続。
10月24日
しこり出現なし。尿失禁(尿漏れ)ストップしている。
腹部圧痛を認める。ステロイドは使用したくないため、内服薬を処方する。自然療法薬は継続。
以後、2~3週間づつ診察して自然療法薬を処方しておりますが、脂肪織炎の再発は一切認められておりません。ステロイド、免疫抑制剤の使用が3年間とあまりにもながすぎるため、その分、長期間、自然療法薬が必要になります。

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低タンパク血症(PLE)を自然療法薬を用いた腸管免疫活性療法にて経過良好な一例

この病気、当院にて発症
当院3件目(サードオピニオン)

種類:ヨークシャテリア
名前:次男坊ちゃん
   2006年6月1日生まれ(9歳)♂
来院地域:愛知県春日井市

病状

低タンパク血症(PLEとは)血液中のたんぱく質、主にアルブミンが低下することによって腹水貯留を認める疾患で、他に随伴症候群をもっていることもあります。飢餓の国の子供たちが栄養分(たんぱく質、アルブミン)が血液中に少ないためお腹だけ膨らんでいる状態と同じです。たんぱく質、アルブミンは水分を血管内にとどめておく役目をしています。
通常の治療はステロイド、免疫抑制剤を使用せざるを得ない症例になります。

当院にて発症しておりますので、ステロイド、免疫抑制剤を使用するつもりはなく、間違ってしまった免疫力を元にもどして、低くなった免疫力を上げる治療を行いました。
当院の考えは免疫力は上げるためにあるものであって下げるものではないと考えております。私たちが風邪になっても自分で治る様に、自己免疫疾患は誤って自分で自分を攻撃することによって起こる為、その間違った免疫力を変え(元に戻して)さらに自らの免疫力を上げる事で治療できると考えております。

ですので、当院には眼科用免疫抑制剤はありますが、一般の免疫抑制剤のストックは全くありません。ステロイドは、難病から脱ステロイド(ステロイドを抜いていく)ために用意しております。当院において、低タンパク血症の子は他に2例おり、免疫抑制剤は2例とも完全stop、脱ステロイド中(ステロイドを少しずつ減量している途中)です。他に脂肪織炎、多発性関節炎の子も同様に治療中です。

経過状況

2015年8月5日
当院初診日
オーナー様が一週間不在時に発症。
この一週間、大腸性下痢(軟便にゼリー及び鮮血が混じりテネスムス(しぶり便)を併っている。)やや腹部膨大が認められる。
レントゲン及び血液検査を行う。
5月9日、フィラリア予防のため来院された時の健康診断の際には、心臓弁膜症は全く認められなかったが、今回レバイン分類のIIを認める。
レントゲンにおいて胸水及び腹水の貯留を認める。
血液検査においてTP:3.4g/dl、ALB:1.3g/dlの低タンパク血症あり。その他の随伴症候群は認めず。
腹水の貯留は自然療法薬で対処できるが、心臓弁膜症の出現と胸水の貯留が心配(急変される可能性がある)なため、心臓弁膜症の薬を開始、8月6日、7日の両日は心臓弁膜症の確認と、胸水を排出させるため利尿剤の注射のため来院していただく。
8月7日
レバインII~IIIへ悪化。この日より自然療法薬の経口投与を開始。
利尿剤を内服として処方、さらに、心臓弁膜症の悪化のため、心臓の筋肉内側及び血管の内側に付着している酸素の老廃物(活性酸素)を洗い流すため抗活性酸素剤も使用。
利尿良好、腹囲膨大減。
8月14日
元気+、食欲+、良便、腹囲膨大認めず。レントゲン撮影。胸水及び腹水貯留認めず、自然療法薬の経口治療継続。利尿剤使用用量を半減する。
8月20日
元気+、食欲+、その他臨床症状を認めず。
心音レバインII~III。
利尿剤をさらに半減する。
心臓弁膜症の薬と自然療法薬の経口投与、抗活性酸素剤を継続、今回にて、利尿剤ストップ。
9月18日
元気+、食欲+、その他臨床症状を認めず、念の為レントゲン撮影。
胸水及び腹水の貯留認めず、自然療法薬の経口投与は継続。
10月4日
元気+、食欲+、その他随伴症候群を認めず。心音レバイン分類のIIへ、抗活性酸素剤をストップ。
血液検査実施、TP:4.9g/dl、ALB:2.1g/dlへ上昇。
心臓弁膜症の薬と自然療法の2種類のみ継続。
今後、月に1回程度の予定で血液検査を行い、TP、ALBを中心として随伴する貧血等がおこってきていないか?随伴症候群の確認も見ていく予定。

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僧房弁閉鎖不全(MR)をACE阻害剤と当院オリジナルのサプリメントで良好な一例

当院2件目(セカンドオピニオン)
種類:トイ プードル
名前:テディちゃん
   2007年6月21日生まれ(9歳)♂
来院地域:愛知県春日井市

病状

僧房弁閉鎖不全(MR)とは?
心臓の中に4つの部屋をつくるために4枚存在するそれぞれの部屋のしきりのための扉。そのうちの一ヶ所である僧房弁が上手く閉じてない状態。
(かかりやすい犬種:T.プードル、チワワ、ヨーキー、マルチーズ、ポメラニアン、シーズー、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなど)

※注意
近年MRが一番多い犬種は今ブームになっているレッドのT.プードル、アプリコットT.プードルです。キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは、8歳以上になると90%以上の確率でMRが出てきます。

私の場合、MRを細かく分類したいのでレバイン分類(Levine)を用いています。

レバイン分類(Levine)

Ⅰ.非常に弱い。
微弱な雑音で、注意深い聴音のみ徴収可能

※レバインのI度は、心臓認定医のドクターで、昔の写真を焼く暗室に入って、その子の胸壁に聴診器を3分間つけたままにしてやっと拾える雑音になります。

私は麻酔医にて残念ながらI度の音は聴こえませんがII度に近いグレーゾーン(これからIIとして現れるであろう音)は拾うことができます。

ありがたいことに愛知県にはお二人の心臓認定医のドクターがおられます。
名古屋市千種区の茶屋ヶ坂動物病院の金本先生。岩倉市の千村動物病院の千村先生のお二人になります。

当院にて、心臓弁膜症が聴診された場合は、この二院の病院にて、上診してくださいませ。

現状ですと、5人の患者様、皆さんが茶屋ヶ坂動物病院にて、精密検査を受けてこられております。

金本先生の判の押された、約3センチに及ぶ、鑑定書と書かれた診断書をお持ちになられております。
(2018年4月23日、現在)
Ⅱ.弱い
聴診器を当てれば即座に聴取可能。
Ⅲ.普通
第II度と第IV度の中間で弱い雑音。
Ⅳ.強い
耳に近く聞こえる強い雑音。スリルを伴う。
※スリルとは
胸壁で細かい振動が触ってわかる。
Ⅴ.非常に強い
聴診器を胸壁から離すと聞こえないが、聴診器で聴くと最も強い音。
スリルを伴う。
Ⅵ.聴診器なしで聴診可
聴診器を胸壁に近づけるだけで聴こえる。(胸にくっつけなくても聴こえる。)
スリルあり。

※興奮時心雑音の可能性ももちろんありますので、1~2週間後に再度確認することにしております。

今回ACE阻害剤と併用するサプリメントは抗活性酸素剤となります。
※抗活性酸素剤とは文字通り活性酸素に対抗するものです。活性酸素というと、何か良さそうな物という印象を与えてしまうのですが、私たち人間も含めて酸素を吸って呼吸して生きています。
その際に出来る酸素の老廃物を活性酸素といいます。我々人間も生まれてからずっと酸素を吸って生きていますが、若いうちは病気(生活習慣病、ガンなど)になりません。
活性酸素がある一定以上の量に達すると病気を引き起こすことになります。

今回の症例では、このオリジナルサプリメントを使用する事で心臓の内膜、弁、血管の内側にくっついた老廃物を洗い流して血液の循環を良くしようというものです。
例えは悪いですが、外の側溝を思い描いてみてください。内側にドロ、草、ゴミがあると水の流れが悪くなって大雨の時に水が側溝から溢れてきます。
ドロ、草、ゴミを普段から綺麗に掃除してあると雨がどれだけ降っても溢れる事はありません。
それと同じ事を体内の循環器で起こさせて血流を良くする事で心臓弁膜症(MR)を良くしていこうというものです。

抗活性酸素剤でコントロールが出来ればACE阻害剤の容量を増やすことなく良い状態を保てられる。心臓弁膜症をより少ないACE阻害剤の用量で維持出来ます。

経過状況

2015年10月13日
元気、食欲ありも心雑音、レバインII、僧房弁閉鎖不全とする。
この日よりACE阻害剤の投与を最小量より開始。
12月5日
元気、食欲有り。MRII~IIIの音あり。
本日よりACE阻害剤の量は変えず抗活性酸素剤のサプリメントの同時併用を行う。心音の確認をしたいため2週間の服用とする。
12月15日
状態良好もレバインII~III、IIIよりに近い。ACE阻害剤とサプリメント継続。
2016年1月9日
レバインII~IIIの中央へ。
同薬と同サプリメント処方。
3月12日
レバインII~IIIのII寄りの音へ。
4月12日
レバインIIにほぼ近いが、IIよりやや進んでいる。
この後、II~IIIの間の上下を繰り返す。
6月8日
元気+、食欲+、レバインIIへ。
ACE阻害剤とサプリメントを処方。
6月21日
元気+、食欲+、私にとってグレーゾーンに近いIIへ。

※この子だけでなく多くの子に同様な症状が認められております。1度ACE阻害剤をやめて、抗活性酸素剤のサプリメントのみにしたら、2週間後にIIに戻った子もおりますので、IIからグレーゾーンになったらオリジナルサプリメントのみへの切り替えは非常に注意して行わなければなりません。

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